背の高き雑草(あらくさ)が中踏み分けて帰ればどこもタンポポ綿毛
2022年4月のブログ記事
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桜島波穏やかに望む船遭難事故を悼みつつゆく
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ピエールとう男爵のよな名の薔薇の高貴な八重の花首重し
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菜種梅雨、緑雨、青雨と恵みなる大地を濡らす雨、雨、雨よ
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朝刊に哀しみ深く一艘の遊覧船の沈む知床
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柿若葉緑雨の雨後に耀えり息づく力早緑の葉に
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麓にはツツジ紅さし遠山の緑萌えいで山々笑う
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廃屋に覆う山藤伸びし蔓荒ぶる枝にむらさき枝垂る
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晩春の春雨に濡れ鳴子百合すずを鳴らすや雨の雫に
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さくら散りなんじゃもんじゃの花見しはほんのいっとき季(とき)は駆け足
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生垣のトキワマンサク陽春の光に風のリボンとなって
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日向夏の果肉、白皮甘やかに小さき夏の立夏の手前
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ネモフィラの碧い地球に降りたちて私は赤い薔薇を探しに
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さよならと挨拶告げて部屋中へ花びら一つさくらの手紙